国連大学の活動|研究、人材養成、知識の普及

知識の創出-研究活動

国連大学は、「国連とその加盟国が関心を寄せる、緊急な対応を必要とする地球規模の諸問題に学際的な解決法を見出す」ために、特定の領域を設定し、画期的な方法・手段を取り入れて、基礎および応用研究と目標を定めた洞察的な政策研究を行っています。

実践的な問題に焦点を当てた各種のプロジェクトを実施しながら、数多くの課題について調査・研究を行い、具体的な提言を生み出しています。

 

人材養成

国連大学は、現在世界が抱える問題に取り組み、人間の安全保障、平和、開発にかかわる緊急課題に立ち向かうため、人間の持つ潜在能力を開発する取り組みを行っています。国連大学のこうした人材育成事業(能力育成)は、特に途上国の研究者や研究機関に重点を置いて行われています。内外の優れた教育機関との連携により、世界各地で研修活動が実施されていますが、例年各種の研修コースにおける参加者のうち、80%以上が途上国出身者となっています。

また国連大学では、途上国の学者や研究者が国連大学ネットワークの学術機関で大学院レベルの研修を受けられるよう、フェローシップを提供し、さらに、日本で高等教育を受けることを希望する途上国からの自費留学生には、奨学金を貸与しています。

さらに国連大学東京本部では、2010年9月から大学院サステイナビリティと平和研究科を創設し、地球課題解決に立ち向かう本格的な人材育成に着手します。

コミュニケーションと知識の普及

国連大学は、適切な知識を最も必要としている人々に、役立つ形で提供することを目標として、知識の普及とコミュニケーション活動を行っています。国連大学と従来の大学の違いは、国連大学が、国連とその関係機関、政府と非政府機関、学者、研究者、実務者、政策立案者、学生や研修生、さらに一般の人々等幅広い層を対象としていることです。そして対象となる人々の興味や関心はそれぞれに異なるため、国連大学ではウェブサイトや印刷媒体、情報公開イベントなど多種多様な方法で、メッセージの発信やコミュニケーションを行っています。